1970年代に近郊の町ヴィールで起こった原発建設計画に対する大きな反対運動を経験したフライブルクは、その後1986年に市議会で原子力発電からの脱却を決議し、再生可能エネルギーを促進しつつ省エネを進めるという道を選びました。さらに1992年以後は市有地に建設する建物に低エネルギーハウスの基準を満たすことを義務付けました。1999年には市が主体となってエネルギーエージェント・レギオ・フライブルク社(Energieagentur Regio Freiburg GmbH)を設立し、建設・改築を通した省エネ等について相談を受け付けるようになりました。
電気、ガス、水道など生活のインフラを市民に供給するフライブルク市エネルギー公社(Freiburgische Elektrizitätswerke: FEW)は、長年様々な環境対策をとってきました。省エネランプの普及、ソーラー発電の補助、ごみ埋め立て場から出るメタンガスを利用したドイツ最大級のコージェネレーション発電所の建設、水源地の保全などです。エネルギー市場の民営化の流れを受けて公社が近隣の5社と合併し、2001年8月にバーデノーヴァ社(badenova AG und Co.KG)が設立されてからも、環境に配慮したエネルギーを供給するという方針は変わっていません。